「学力」の経済学

2週間日本に帰省していました!

赤ちゃんを連れてのフライト体験談なども追って書きたいのですが
今日は日本から持ち帰って読んだ本について・・・。


「学力」の経済学 中室牧子

帯にはこう書いてある。

ゲームは子どもに悪影響?
教育はいつ投資すべき?
ご褒美で釣るのっていけない?

思い込みで語られてきた教育に
科学的根拠(エビデンス)が決着をつける!


いい本でした。
子どもをもつ人、教育関係者、教育に関心のある人にオススメ。

教育って誰かの成功体験や主観に基づいておこなわれがち。
でも誰かの成功体験って誰にでも効果があるものではない。

この本ではアメリカと日本で採られたデータを
「的確に」分析した結果で教育が分析されています。

以下、所感・メモをまとめます。

○教育の分野もそうだけど、日本ってデータ分析が弱い。
データは取って終わり。相関関係の分析が素人並み。
情緒的な分析ばかりが目立つ傾向。

○幼児教育は大学教育に勝る効果がある。

<ご褒美関連>
○ご褒美はアウトプット(テストの点数)ではなく
インプット(本を読む、1時間勉強する)などに与えるべき。

○ご褒美を与えることで「一生懸命勉強するのが楽しい」という気持ちを
失うことになってはいけない。

○子どもが小さいうちはお金以外のご褒美(トロフィーとか)。
中高生はお金が効果的。

○お金をご褒美につかうときは、金融教育も兼ねるとよい。

<褒め方>

○能力(頭がいいのね)を褒めるのではなく
努力(よく頑張ったわね)を褒めるべき。

<ゲーム・テレビ>

○ゲームをやめさせても勉強時間はほとんど増えない。
1日1時間程度であればゲームもテレビも問題ない。

○凶暴なゲームをするから暴力的になるのではなく
暴力的になる傾向のある子どもが凶暴なゲームを好む。

○幼少期に教育番組を見た子どもほど就学後の学力が高い。

<子どもの勉強時間を増やすために>

○「勉強しなさい」というのは労力のムダで、
勉強を横で見たり、勉強時間を確認することが効果的。
親だけでなく、親戚や塾でもこの役割は果たせる。

その他、友人の影響力や幼児教育の重要性とか

「認知能力よりも非認知能力」・・・つまり
IQやテストで測れる能力ではなくて
忍耐力・社会性・意欲的など人間の資質、いわゆる
「生きる力」が将来の年収、学歴、就業形態などに大きく影響。

などなど、おもしろい内容がたくさん!

この本を薦めてくださったのは、福岡にいる
女性実業家&講師(と言えばいいのかな?)のYさん。

わたしがアメリカで働くことを夢見て渡米したときに
銀行口座にお金を振り込んでくれて
わたしに「投資」してくれた、人生のサポーター。

Yさんの投資に叶う頑張りができているのかなぁ。
もっと頑張らなくちゃ!

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