ダイバーシティ・マネジメント 第3回 Simply Race and Sex①

ダイバーシティ・マネジメントの第3回目。

ダイバーシティのネガティブな体験
まずは先週の宿題だった「ダイバーシティ関連のネガティブな体験」について
数人が発言しました。

まずは先生が、日本から遊びに来ていたわたしの母の体験を発表してくれました。

40年前に旅行でアメリカに行ったときのこと。
機内にいるアメリカ人の母親が、日本人の母たちを見て、子どもに"Jap"だと言っていたこと。母は日本人が見下されていると感じた。

この体験について先生の指摘「母親が子どもに差別を伝承しているという事実」
鋭い指摘。さすが先生です。こうやって差別は連鎖していく。

今の若い人たちは"Jap"という言葉さえ知らない人もいるみたいです。
JAPにはJewish American Princess(金持ちのユダヤ系アメリカ人の娘で苦労知らず)というのもあるそうで、いずれにしてもネガティブな意味で使われる言葉。


母に続いて、わたしも自分の体験を発表しました。
2つ用意していたうち、母の体験に関連するほうを選びました。

かいつまんで話すと、2年前のある快晴の日曜日のこと。サンディエゴのMt. Soledad(見晴らしのよい戦没者メモリアルパーク)に立ち寄ったときに、白人男性が近づいてきて"You are Japanese"と言ってきた。その人は怒りがこもった様子で、とっさに身の危険を感じたほど。

わたしはクラスに、このような出来事がまた起こったときにどう対処すべきか、と問いかけてみたところ、「自分の感覚を信じることは大事。危険を感じたら関わらないほうがいい」との意見がありました。

また先生は、もしわたしが日本人男性であったなら、もう少し結果は違っていたかもしれないよね、とも。確かに。

他の生徒は、戦時中の日系人収容所(マンサナーなど)の話や、日系人がアメリカのために戦ったことなどを発言していました。


他にもエクアドル人の学生二人が自身の体験を語っていました。
車を買いに行ったときに、住んでいる地域を理由に特殊な盗難アラームを設置すべきだと言われたことなど。


3つの質問

授業は3つの問いから始まりました。

1. What is the "browning" effect on California? Give examples of at least two ethnic groups that are colorizing the Californian landscape.

2. List some of the reasons for the resistance toward achieving ethnic or cultural diversity within the workplace?

3. List some strategies for combating this resistance? 


授業の最初と最後に同じ問いに答えて、どれだけ習熟度が増したかチェックする仕組み。
点数制ではありません。


なぜ抵抗は起きるのか?

ダイバーシティを導入しようとすると必ずといっていいほど抵抗が起きるのはなぜか。
クラスからバンバン意見が出ます。

①恐怖:変化に対する恐怖、分からないことに対する恐怖、
 コントロールを失うことへの恐怖(もともとコントロールなどできないものだけど)
Fear (Insecurity): Change, Unknown, Losing Control

②これまでのやり方が変わってしまうこと
Challenging Status Quo, leaving confort zone

③知識不足・・・ダイバーシティの利点など知らない
Lack of Knowledge

④現実を突きつけられる、国家のアイデンティティを失う
Forced Reality, Losing national identity


ここで先生が面白いことを言っていました。
「どうして白人はこうも有色人種が増えることに抵抗を示すのか」
White Supremacy 白人優位主義

The Keys to the Coloresという本で紹介されている仮説は、白人の遺伝子は有色人種の遺伝子より劣勢(Biologically inferior)で、両者の遺伝子が掛け合わされると、白人の数が減ってしまうため、生理的に抵抗を覚えるのではないか、というもの。おもしろい。





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